
- 生産国
- フランス
- 生産地方
- シャンパーニュ
- 分類
- スパークリングワイン
- タイプ
- 辛口
- 主原料
- ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ
ランソンは酸味がありながらもフルーティでマイルドな風味がるのが特徴です。リンゴ酸が乳酸菌によって、乳酸と炭酸ガスに分解されることにより、酸味を和らげる効果があるマロラクティック発酵を行わずに果実味や新鮮さを保ちながら、ゆっくりと熟成させる点が他のシャンパンメーカーとは異なる独自の点といえます。シャンパンの規定では熟成期間は15ヶ月とされていますが、ランソンはすべて最低3年の熟成を経て出荷されています。
ゴールドラベルやノーブル・キュヴェのヴィンテージは最低5年間の熟成を経ており、より熟成した芳醇な風味を楽しむことができます。セパージュは、ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエの3つの品種で、選び抜かれたものを使用し、クリュステンレススティールタンクで醸造されます。厳正なテイスティングが何度も行われ、ブレンドされます。二次醗酵が終わり、水平に寝かされたボトルの下側には発酵過程ででた澱(沈段物)が貯まります。この澱を取り除く作業をルミアージュといいますが、6週間から3ヵ月かけ、頭部をやや斜め下向きに並べたボトルを、1本1本、毎日8分の1ずつ回転させ、角度も起していき、澱をボトルの首のまわりに集めていくという気の遠くなるような作業ですが最近では、このルミアージュの作業をジャイロ・パレットと呼ばれる機械で行なうところが多いです。
ランソンもジャイロ・パレットで行いますが、同時に手作業で行う伝統技術の継承も行われています。
ランソンは、シャンパーニュ地方の中心地ランスの中でも最も古いシャンパーニュメゾンの一つです。1760年、ランスの行政長官を務めたフランソワ・ドゥラモットが「ドゥラモット・シャンパン・ハウス」を創業して以来250年以上にわたって世界中で愛され続けています。1798年には長男のニコラ・ルイが事業を継承しましたが、彼が騎士団の騎士だったことから、ランソンのラベルやコルクには十字架の紋章が記されています。ニコラの娘婿であるジャン・バプティスト・ランソンの死後、彼の名前をとって、社名を現在の「ランソン」に変更したということです。ランソンはヴィクトリア女王時代から英国王室の御用達となっており、150年以上にわたり英国王室に愛され続けています。現在ボトルネックに記されたエリザベス2世女王の名前は英国御用達の証ともいえます。現在はスウェーデン、スペイン王室でも御用達となっています
2009年に開催されたWBC決勝戦では日本が韓国に勝利し世界一となったのですが、試合後、監督や選手たちはシャンパンファイトで喜びを分かち合いました。このシャンパンファイトで使用されたシャンパンは、まさにランソンのブラックラベルだったそうです。