
- 生産国
- 日本
- 生産地方
- 新潟
- 分類
- 日本酒
- タイプ
- 吟醸酒、大吟醸、純米吟醸、純米大吟醸
- 主原料
- 山田錦、五百万石、ゆきん子舞
八海山は、新潟の地酒を代表する名酒です。
そしてまた、日本酒ブームの火付け役ともなった銘柄でもあります。
その特徴は、口に含めば柔らかく淡麗、でもその中にキレがあり、旨みが膨らむ…まさに新潟のお酒のスタンダードと言えるスタイルです。八海山を生み出している白海醸造は大正11年創業の老舗です。会社がある南魚沼は、よく知られているとおり絶品のお米がとれる地域です。
仕込みの時期は、深い雪に覆われますが、それによって大気中のほこりや雑菌から酒蔵が守られ、天然の冷蔵庫となることで、酒造りをするにはまたとない恵まれた場所でもあります。
昭和30年代、多くの酒蔵が大量生産に乗り出した折にも、ひたすら「高品質」なお酒を求め、独自の道を歩んできました。常にお客様へ「よりよいお酒を」という理念から、職人たちが伝統を守り、さらにそれを磨いてきた結果、日本酒ブームの時には、その火付け役ともなりました。そのころ八海山の吟醸は、滅多に手に入らない「あこがれのお酒」であったという話もあります。
八海山と名の付く銘柄は、吟醸酒から原酒、にごり酒などと幅広く存在します。
その神髄は普通酒にあるかもしれません。
現社長の南雲二郎氏は、「いくら良い吟醸酒を造っても、普通酒がおろそかになっては意味がない。うち(八海山)は、仕事の疲れを癒す普通酒こそ一番力を注がなくてはなりません」という話をされたことがあるそうです。
新潟の酒造好適米「五百万石」を、60%精米して作られる「清酒 八海山」は、普通酒でありながら本醸造に匹敵するほどの味です。常温でもよし、冷や燗にしてクッといくのもよし。芳醇な旨みを持ちながら、スッキリ淡麗で、さらりと喉をこえていくその味は、毎日の晩酌にしても飽きることはありません。まさに、霊峰・八海山に湧き出る水のように、すっと私たちの体を潤してくれることでしょう。
それもこれも、八海山をつくり出す職人たちが、時代に流されず、ただただ「品質を落とさずに、自分たちが自信をもっておいしいと言えるお酒をつくること。そしてお客様にとってもおいしいお酒であること。それをもっとたくさんのお客様に飲んでもらって、日本酒をおいしいと楽しんでもらえること」を求めてやってこられた結果でもあります。
そんな酒蔵の職人たちの気持ちが、一本一本にこもったお酒なのです。