
- 生産国
- フランス
- 生産地方
- ボルドー オーメドック
- 分類
- 赤ワイン メドック5級
- タイプ
- フルボディ
- 主原料
- カベルネーヴィニヨン メルロ カベルネフラン プティヴェルド
シャトー・クレール・ミロンの特徴と歴史
シャトー・クレール・ミロンは、かの有名なムートン・ロートシルトと同じオーナーの下で作られています。何といっても、このワインはムートン・ロートシルトとラフィット・ロートシルトの畑に挟まれているという好条件の中で造られています。その実力は、メドックの格付け第5級でありながら、ムートンと同じように楽しめます。
深いルビー色をしていますが、グラスの縁がわずかにピンクがかる魅力的な色をしています。
エスプレッソのような芳ばしい樽香と、ボルドーワインが持つフルーティでみずみずしい香り、そしてわずかにチョコレートのような芳醇な香りを感じます。舌触りはクリーミーで滑らか、味わいは豊かで華やかです。
ムートン・ファミリーの中では、しばしば「最も外向きの味」とも評されます。なぜなら、このワインは熟成しないうちからでも楽しめるからです。もちろん、熟成すればその分だけ深みと厚みを楽しめますが、若くてもそのバランスのよさとフレッシュな果実の風味に驚くでしょう。
シャトー・クレール・ミロンの名前は元の所有者であるジャン=バティスト・クレールとミロン村に由来しています。1863年にクレール氏は亡くなりますが、それ以降もこの名前が残るように法的な措置を取りました。クレール氏の次のオーナーはジャック・モンドン。この頃のワイン名はクレール・ミロン・モンドンでした。
そして、1970年にフィリップ・ド・ロートシルトによって買収されます。ロートシルト男爵は、さらにブドウ園を購入して拡大し、今のワイナリーに落ち着きました。こうして、ムートンとラフィットの間という好条件の中で生まれるワインが出来上がったのです。シャトーの建物は2011年に新しくなりましたが、この畑は今でも変わっていません。
格付けでは第5級に位置づけられていますが、過小評価だという声が多く、特に1985年以降に造られたワインは素晴らしく、「格上げされるべきだ」と言われています。
さて、踊るピエロが描かれたエチケットが特徴的なこのワインですが、ここに描かれているのはロートシルト男爵の結婚式であるという説があるそうです。
もっとも、それは後から作られた逸話で、本当のところはジプシーのダンスシーンであるという説が濃厚のようです。ロートシルトの私設美術館に、このエチケットのモデルになった金細工の像があります。結婚式の祝杯をモデルにしたものといわれており、それがロートシルト男爵の結婚式であると誤解を受けたのかもしれません。
関連ページ
シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
かなり長い名前の赤ワインですが、この名前はワインが生まれたシャトーから取られています。つまり「ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド